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以前、米国防総省(ペンタゴン)が、無人ロボット自動車レースを開催したことがあった。 砂漠のコース14マイル(227km)を10時間以内に走破した1位のチームに、賞金100万ドルを出すというものだった。しかし、参加15台はすべて途中棄権。最高チームでも、たった7.4マイル(12km)という厳しいレースだった。 ペンタゴンの目的は、もちろん軍事利用。 軍用陸上車両を無人化するために民力を利用しようとしたのである。軍事開発と宇宙開発で技術を向上させてきたアメリカさんらしいやり方か。 日本の技術向上は、言うまでもなく自動車、家電などの日常品開発の賜物。アメリカで軍用機ボディーに利用しようとして失敗したカーボンファイバーを、日本が釣竿やゴルフクラブなどのお茶の間商品に応用して成功した例などは、その一典型である。 食品分野ではどうか。 例えばレトルト食品。アメリカ陸軍が缶詰に代わる軍用食として開発したのが最初であるが、その後、アポロ計画の宇宙食に採用されたことで、多くの食品メーカーが参入した。 しかし、全く売れなかった。アメリカでは冷蔵庫と冷凍食品が普及していて、保存性という特徴が魅力にならなかったらしい。 対して日本では、1968年に大塚食品がボンカレーを発売して大ヒット。保存性ではなく、「3分間あたためるだけ」という簡便性が評価されて家庭に浸透したのだった。 釣竿とボンカレー。軍需でうまくいかなかった技術を日常品で開花させる日本のお家芸。 そろそろ復活を期待するのである。
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