1047.ココナッツサブレ(2021.11.29掲載)
「シスコ〜ココナッツサブレ〜アロハ〜♪」 幼時に聴いたココナッツサブレの暗いCMソングが、今でも耳に焼き付いて離れない。ハワイ風の映像なのに陽気な感じが全くなかった。 当時は、ココナッツもサブレもアロハも知らない田舎少年だったが、日清シスコの営業努力で町内の八百屋にもココナッツサブレはあった。 そして、それは昭和40年代を代表する、唯一無二の我が家のおやつだった。 ココナッツサブレといえば「モンドセレクション金賞受賞」と思い込んでいたが、実際に受賞していたのはライバル日清製菓のバターココナッツ(1966年から3年連続金賞受賞)。 ココナッツサブレのパッケージには、モンドの金メダルは印刷されていないのだ。音の記憶に比べると、映像の記憶は曖昧なのかもしれない。 ところで、モンドセレクションといえば、以前は比較的マイナーな商品の販促に活用されてきた感があるが、2005年にサントリーがプレミアムモルツの「最高金賞受賞」をアピールして以来、大手企業の受賞が相次ぐようになった。 セブンイレブン「からだにうるおうアルカリ天然水」、丸大食品「燻製屋熟成ウィンナー」、明治乳業「明治北海道十勝カマンベールチーズ」、ハウス食品「プライムバーモントカレー」、なとり「一度は食べていただきたい熟成チーズ鱈」等々。 長い商品名ばかりだが、こだわりや思いを詰め込みすぎて覚えにくい名前になったのでは、せっかくの受賞が販促につながらず1100ユーロ(約14万円)の出品料が無駄になってしまう。 私がココナッツサブレとバターココナッツを間違えたように、他社品を応援してしまう可能性だってあるのだ。 記憶に残るモンドメダルにしてほしいと願うのである。
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