1186.塩ビ管の色(2024.9.9掲載)
2019年、「剥き出しの塩ビ管と金属の光り方を合わせたような色」というコンセプトのマツダ車の色が、「オートカラーアウォード」で最優秀賞を受賞した。 正式には「ポリメタルグレーメタリック」という色の名前らしい。 塩ビ管の色がクルマの色になるなんて想像もしなかったが、グレーっぽいクルマがどんどん増えてきたぞ。 クルマのディーラーに勤める親戚が、「景気が悪くなると白、黒、シルバーのクルマがよく売れる」と言っていたが、塩ビ管の色は何を反映しているのだろう。 ガリバー自動車研究所の報告は逆で、GDPの伸び率が低下すると増えるのは色付きのクルマであって、白、黒、シルバーのクルマが売れるのは好景気の時らしい。 同研究所によると、白、黒、シルバーなどの無彩色系は高級セダンの定番色であり、景気がよくなると輸入車を含めた高級セダンが売れ、無彩色ボディが街にあふれる。 ならば、「世の中のインフラを支える塩ビ管だけに、その色は景気に左右されない」って仮説はどうか。 ふむふむ。食品業界でも景気に左右されない色があるぞ。 それは、白。つまりは「白めし」と「うどん」。白めしさえあれば、漬物、ふりかけ、納豆、佃煮なんかを添えておかずいらず。低コストで満腹感が得られるうどんも不況に強い。 けど、景気が良くたって白めしとうどんは絶対的な定番。食のインフラみたいなものだし。 塩ビ管の色がウケる背景と景気の関係を、食品業界人の立場で掘り下げてみたいと思った次第である。
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