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　今から２０年前、理化学研究所の玉尾皓平先生が発案した「一家に１枚周期表」活動が浸透してきた。 　ビジュアル系の楽しい周期表を全家庭に配布し、化学物質に対する世の中の偏見を払拭しようというもの。 　玉尾先生は、「身のまわりのものが全部元素からできているということを子供の時から感じてもらうには、やはり家庭内。親子で化学の話ができる雰囲気をつくるのがいいのではないか」と語る。 　原子番号１１／ナトリウム（写真は食塩とトンネル）…食塩ＮａＣｌは海水のおもな成分。トンネル内のナトリウムランプも。 　原子番号１６／硫黄（写真はタイヤと洗剤）…天然ゴムに加えて弾力性を上げる。中性洗剤のおもな成分。 　原子番号３３／ヒ素（写真は携帯電話とヒジキ）…半導体材料。無機ヒ素は猛毒だが、ヒジキ中の有機ヒ素には害はない。 　原子番号３５／臭素（写真はブロマイドと紫色の着物）…ブロマイド写真は、印画紙用感光性臭化銀。帝王紫染料の成分。 　原子番号５２／テルル（写真はＤＶＤディスク）…ＤＶＤ－ＲＡＭディスク。 　これに触発されて、「一家に１枚添加物表」というのもありか。 　グルタミン酸ナトリウム（写真は昆布とカップラーメン）…昆布由来の安価で強力な旨味成分。これ無くしてカップラーメンの味は作れない。 　カルミン酸（写真はタコウインナー）…サボテンに生息するエンジ虫の雌から抽出する赤色色素。なつかしタコウインナーの色。 　ソルビン酸（写真はかまぼこと漬物）…最も有名な保存料。ソルビン酸を使わないとすぐに腐っちゃうから、価格が上がりますよ。 　一家に１枚添加物表で添加物アレルギーをなくしてもらい、加工食品の発展にご理解を賜りたいと思うのである。