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年齢を重ねて良くなったことの1つに、「早起きが苦にならない」という現象がある。 アラームなんかなくったって毎朝難なく4時30分に目が覚めてしまい、もうそれ以上寝られない。休日に朝寝できないのは何となく損した気分だが、時間を有効に使えるのだからメリットの方が大きい。 思えば高校時代、いくら寝ても寝足りない17歳は、遅刻を回避するべく目覚まし時計のセッティングに知恵を絞った。 まずは寝床から離れた場所に目覚まし時計を置き、途中に張られたロープに足を引っ掛けて転倒して目を覚ますという設定。 →うまく転んだのだが、そのまま二度寝てしまい遅刻。 次に目覚まし時計を机の引き出しに隠し、どこで鳴っているのか分からず探すうちに目を覚ますという設定。 →目は覚めたのだが、ぐじゃぐじゃになった引き出しを片づけるのに時間を要してしまい遅刻(ビニール本なんかがあったもので…)。 このような青春の早起き辛苦は、「メラトニン」という脳内ホルモンによる概日リズムの変化に起因することが証明されている。つまり、早寝早起きだった幼児期を経て、13歳ごろから夜更かしができて朝寝するような体質になる。15~16歳にかけてこの傾向は強まり、17~19歳でピークに達するのだ。 まさに高校時代真っ只中。朝寝やむなし。 この生物学的知見をもとに、7時30分始まりが普通だった米国の高校で始業時間を遅らせる取り組みが進んでいる。そしてなんと、8時30分始業に変えることで成績が向上する学校が相次いでいるのだ。 おお、私らもこの恩恵に浴したかった。朝寝したかった。 いやいや残念ながら多くの日本の高校がそうであるように、わが母校も昔から8時30分始まりだったのであります。
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