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韓国でうどんブームが続いているが、なぜか、花かつおをトッピングするという日本にはないスタイルで拡散している。 そして、これから本格的に韓国国内でだし取りを行うようになると、硬度の高い大陸の水がネックになってくる。 元来、硬水は畜肉向き。ブイヨン、フォン、白湯など、アクを排出しながら長時間煮詰める畜肉だしには硬水が向いているが、かつお節、煮干し、昆布などの和風だしは軟水じゃないと渋味や濁りが発生してしまう。 ところで、硬度はカルシウムとマグネシウムの含量で算出され、カルシウムの2.5倍とマグネシウムの4.1倍を足せば硬度となる(単位はmg/L)。一般的に硬度100以上が硬水と呼ばれ、日本国内の水はほとんど軟水。 だから、輸入ミネラルウォーターの売り上げ1位「ボルヴィック(硬度61)」、2位「クリスタルカイザー(硬度38)」ともに日本人好みの軟水なのだ(3位以下は全て硬水)。 ちなみに、和風だしの水は硬度300前後から味に影響が出てくる。「エビアン(硬度291)」「ヴィッテル(硬度307)」あたりが限界で、「コントレックス(硬度1551)」「クールマイヨール(硬度1612)」なんかだと悲惨な味になる。 急峻な山峡を流れ落ち、狭い平野を経て即大海に出る日本の地形だと、ミネラルを吸収する間はなく、結果、軟水となるのだ。 日本の水はやわらかい。 そのせいか、日本人もやわらかくなってしまった。 「バンカラ」も「硬派」も死語になった今、ときどき硬水をあおって身を引き締めるのがいいかもしれない。硬水と徴兵でもまれた隣国の若者は、われわれの想像以上にたくましいぞ。 硬派度=兵役年数×2.5+健さんの映画を見た本数×4.1。 こんな公式で気合いを入れる今日この頃なのである。
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