204.画期的ポテチ新商品(2005.1.31掲載)
塩味39%、コンソメ味16%、のり塩味11%。現在市販されているポテトチップスのフレーバー別シェアベスト3である。マヨネーズ味、お好み焼き味、キムチ味など、もっとバラエティーに富んだ分布かと思っていたのだが、これらの新ネタフレーバーは短命で、せいぜい3ヶ月前後で改廃。結局は無難な塩味系に収束するらしい。 この情報をくれたのは、ポテチメーカーに勤務する友人であるが、「フレーバーの開発はやらせてもらえず、毎日ジャガイモの研究ばかりしている」とぼやいていた。高収率でポテチ歩留りの高い品種を追い求める日々なのである。 ところで、ポテチ用のジャガイモ品種で最もメジャーなのは、1976年に開発された「トヨシロ」。現行スタイルのポテチが登場したのが1975年だから、同じ歴史を歩んできたことになる。以後、テストした主な品種名を挙げると、「ヤンキーチッパー」「アトランチック」「シェポディー」「ドクタージョハンセン」…。なんだか楽しそう。どうせなら全部塩味にして、ジャガイモの品種で差別化してはどうか。「ポテトチップスドクタージョハンセン仕様、新発売!」なんてオシャレではないか。 不覚にもジャガイモ研究に明け暮れることになった友人に、入社動機をたずねてみた。 「小学校時代、仮面ライダースナックを食べまくっていて、この会社に親近感があったから…」 もちろん、お目当てはオマケの仮面ライダーカード。今では10万円台の値が付く1番カード「怪奇くも男」を手に、少年は仮面ライダースナックを食べまくった。ポテチ登場4年前のことである。 新品種で新商品。ネタ切れのポテチ業界における画期的手法ではないかと思うのである。
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