563.食の小話(2012.4.2掲載)
ドイツ車のディーラーに勤務する知人から「勢力を拡大してきたフランス車を駆逐するトークはないか」と聞かれ、「フランス車購入を検討中のユーザーに、『農業国のクルマに乗るんですか?』と脅しをかけてみれば」と指南しておいた。 フランス人にとっては失礼な話だが、お国柄だから仕方ない。その分、ワインと料理とファッションには最大限の敬意を表している。 お国柄を表す有名な小話に、「タイタニック号での説得」がある。沈むタイタニック号に残るよう説得する国別の殺し文句である。 イギリス人には「船に残るのが紳士です」。ドイツ人には「船に残るのが規則です」。イタリア人には「船に残ると女性にもてます」。アメリカ人には「船に残るとヒーローになれます」。フランス人には「船にはおいしいワインがあります」。そして、日本人には「みんな船に残ります」。 船といえばこういう小話もある。「最高の船旅とは、船長がイギリス人でシェフがイタリア人であること。最低の船旅は、その逆だ」。 フランスにせよイタリアにせよ、お国柄に食が絡むのだからスゴイ。和食も中華料理も世界中に浸透してはいるが、その国民の行動指針が食に左右されることはない。だから、冒頭の「農業国のクルマに乗るんですか?」となるわけだ。 小生も小話を作ってみた。地元の高校の校風を風刺する超ローカルな小話である。 20人が参加する職場のバーベキュー大会が3日後にあるが、その日の降水確率は70%。実施3日前時点での幹事の対応を出身校別に表現すると…。E高校「傘とカッパを人数分準備し、雨天決行」。N高校「20人の日程を再調整し、順延確定」。S高校「当日、雨が降ってから考える」。 ローカルな話で恐縮だが、オチのS高校が小生の母校であることを白状し、ご容赦いただきたいと願う次第である。 ================================================================ タイタニックの小話、海に飛び込む場合の説得パターンもあります。
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