838.肉食のススメ(2017.9.25掲載)
健康診断のたびに我が血中コレステロール濃度は上昇を続け、先日190mg/dlの自己ベストを更新。いよいよ200の大台である。 しかし、全く心配はしていない。60歳くらいになると、血中コレステロールが200程度あったほうが長生きするというデータが広く浸透しており、我が肉体も熟年を迎える準備が整ったということである。 他に、痩せているより小太りの方が長命という説も定着してきて、最近のドクターは、総じて肉食をすすめる。 魚食文化の日本において、これまで肉食は不健康な欧米食の代名詞として忌避されてきたが、よくよく考えてみると、6世紀に仏教が伝わってくるまではずっと肉を食ってきたではないか。 縄文人は、猪、鹿、兎、雁、鶴、鴨、鶏、なんでも食べた(牛は弥生時代以降に渡来人が伝えた)。日本食はヘルシーというが、それは、肉食もバランスよく取り入れての話だと思う。 それに、肉を食べると幸せになる。肉の赤身に多く含まれるトリプトファンとビタミンB6は、体内で幸福物質セロトニンに変わり、脂肪酸であるアラキドン酸は、これまた幸福感を味わえるアナンダマイドという化合物に変化するのだ。肉食万歳ナンマイダーってな響きである。 実際、サンスクリット語で「歓喜」を意味するアーナンダとアミドを組み合わせて、この幸福化合物は命名された。 そんな多幸感を求めて焼肉屋を訪れる。東京近郊なら川崎市渡田交差点近くの「龍苑」がいい。知り合いの韓国人も、キムチが有料なのは納得いかないとぼやきつつ、あまりのおいしさに泣いていた。 さあ、みんなで肉を食おう。文明開化で肉食をすすめてくれた福沢諭吉先生に感謝しつつ、幸せになろう。 そして、コレステロールと引き換えに、我が懐から笑顔で諭吉先生を送りだすのであります。
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