992.天ぷら(2020.10.26掲載)
お寿司屋さんのカウンターでにぎりを食べる愉しみが天ぷら屋さんにもある。 やっぱり揚げたてが一番。テーブルではダメ。カウンターじゃなきゃ。 さらに言うと、老舗の茅場町「みかわ」なんかは、グループでカウンターに座ると、大将が揚がり具合の一番いいネタを一番味のわかるメンバーの前に置く。 逆に品定めされるプレッシャーもカウンターならではである。 もっと気軽に天ぷらを食べようとすればチェーン店になる。 おすすめは、都内を中心に33店舗を展開する大正13年創業の「つな八」。低価格ながら、江戸前のネタがカウンターで堪能できる。 つな八によると関東大震災以前は「関東=海の幸、高めの揚げ温度、つゆで食べる」「関西=山の幸、低めの揚げ温度、塩で食べる」という地域性があったらしいが現在は特に東西の差はない。とにかく新鮮なネタであればそれでいい。 ご存知「アイスクリームの天ぷら」はどうか。単品550円。油がはじけまくって料理人はやけど覚悟らしいが苦労の分だけおいしい。 アイスクリームの天ぷらなら家でもできる。油がはじけない作り方を紹介する。 ・球状にしたバニラアイスを食パン(耳なし)で包む。 ・これをアルミホイルで包む。ゴルフボールより少し大きめかな。 ・冷凍庫で一晩凍結後、アルミホイルを剥がし、凍ったまま衣をつける。 ・15秒間くらい揚げる。ちょっと高めの温度がいいかも。 「あつっめたい」 こんな変な声とともに、これまでに経験したことのない味覚と食感が全身を包み、ついでに胃袋もびっくり。アイスクリームと天ぷらって、食べあわせよかったっけ。 初心者の方はお手もとに胃薬を置かれて方が賢明だと思います。
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