「どこへいくカッパくん」
アランジアロンゾ著 ベネッセコーポレーション 1,200円 このコーナー初登場は私の座右の書、人生のバイブル、いや心の友のであります。「どこへいくカッパくん」。そう、これはカッコマンのカッパくんがふらふらする写真絵本なのです。 しろめしが好きで畳が似合うカッパくん、働くのはあまり好きじゃない。で、ともだちのウオくんを誘って街をふらふら。お酒に酔った切なさで海が見たくなったカッパくんはひとり浜辺でハモニカを吹く。 ま、ざっとこんなストーリー。けどね、奥は深いよ。 1回読むとファンになる、「カッパくんかわいい」。2回目でディテールに関心、「うん、シリアス」。3回目で情が移り我が子のように人に見せびらかす、「かわいいでしょ」。4回目くらいから離れられない存在になり枕元で添い寝、「おやすみカッパくん」。そして5回目には心の迷いを消してくれる声が届きます、「ま、いろいろあるさ」。 作者のことばです。どうでもいいことはたくさんあって、たいていはどうでもいいことなので、カッパくんはそうやって毎日暮らしているのだけど、どうでもよくないこともやっぱりあって、「ま、いろいろあるさ」なカッパくん。 その通り。 悩める私はカッパくんに救われました。 「ありがとうカッパくん」
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