39. 青春の分析値(2001.10.15掲載)
近頃「青春の値段、鑑定します」ってのがはやってて、若き日の学業、修行、悪行に思想なんかを加味して入力するとそれなりの金額を算出してくれるサービスがあるらしい。大きなお世話だ。ほっといてくれ。そこで、「青春の分析値、測定します」という企画を考えてみた。 毎日のように目にするさまざまな分析値。その数値に何の意味があるのか、数字で全てを語れるのか。そんな日常業務のジレンマを生かし、「日本青春分析センター」本日開店! まずは自分自身の測定を敢行。 水分…同じクラスに水も滴るいい男がいて、「こいつには絶対勝てない」と思ってた。滴る彼を水分80%とすると、私はひいき目70%かな。その後、青春の日々を境に水分は徐々に低下。ちなみにカツオの水分は75%、かつお節の水分は20%。 塩分…涙の数。合宿の厳しさに涙した夜、彼女にふられて枕を濡らした朝など。総体のマスゲームで砂埃が目に入って泣いちゃった昼下がりもカウントすると、結構な数になる。ちなみにかつお節の塩分は1%。海水は3%。かつお節は打たれ強いのかな。 タンパク質…濃い。かつお節も濃くて75%。 比重…右寄り。なぜか正義に燃える愛国青年だった。下着は白。皇室アルバムはビデオに保存。ちなみにかつお節は固体につき比重なし。 pH…レモンの砂糖漬けinタッパー。とすると酸性かな。部活の帰り、校舎の陰から差し入れが飛び出してくることを期待し続けた3年間。現実はそんなに甘くない。ちなみにかつお節も5.7でちょっと酸性。 色差…やっぱ夕焼けでしょ。放送部の発声練習とブラバンのリード音をBGMに金属バットがこだまする放課後。もう条件反射ですよ、夕焼け色は。もちろんかつお節は削りたてのピンク色が命。カツオが一酸化炭素中毒と引き換えに手に入れた色は、まさに桃源郷の空の色。 こんな感じの分析値、履歴書のかわりに活躍する時代が来るかもしれませんよ。
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