51.フェイク食品大賞(2002.01.15掲載)
フェイク食品大賞 先日、職場の若手軍団を集めて「フェイク食品発表会」なる催しを実施した。「プリン+醤油=うに」とか「きゅうり+ハチミツ=メロン」などのフェイクな食品ネタを持ち寄って評価しあい、自由な発想を醸成しようという企画だった。 定番のフェイクうに、フェイクメロンは少しだけホンモノを連想させる、まあまあそこそこの味だったが、「アボガド+わさび醤油=トロ」…ちょっとキツイぜ、「麦茶+砂糖+牛乳=コーヒー牛乳」…なんじゃこりゃ、「納豆+塩辛=チャレンジャー」…かんべんして下さい。 こんな感じで雲行きが怪しくなってきた頃、起死回生の五つ星ヒットレシピが登場した。「クリームチーズ+めんつゆ+花かつお+ねぎ=チーズ奴」である。要するに冷や奴をチーズでやっちゃったわけ。あらかじめクリームチーズに、めんつゆを練り込んでおくのがポイント。これは激ウマ。植物タンパクが動物タンパクになって、ワインとの相性も完璧。おまけに味覚のデータベースにない味だからちょっとだけ感動もあり。ぜひお試しを。 ところで、豆腐をチーズのように発酵させる食品として、沖縄の「とうふよう」がある。豆腐を紅麹と泡盛に半年ほど漬け込むらしい。デパートの「沖縄物産展」てな感じの催事に行けば必ず手に入るが、東京在住者には神楽坂の創作料理屋「マスマス」がおすすめ。私も、チーズをイメージしながらチャレンジしてみた。味はごま豆腐に近いものだった。「ちんすこう」が食べたくなった。 このとうふようは、中国の「腐乳」と呼ばれる豆腐の発酵食品にルーツがあるらしい。同僚の中国人に聞くと、「週1回は食べるポピュラーなもの」らしく、ふるさと離れて10年の彼は密かに家で作っている。その作り方は、「豆腐を藁の上に乗っけてしばらく放置」。ん?藁?それって納豆じゃないの。納豆菌で豆腐を発酵。納豆腐? 次回のフェイク食品大賞が決まった
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