1063.保険適用耳掃除(2022.3.28掲載)
時々、耳鼻科の先生に耳掃除をしてもらう。 特に、クラシックのコンサートに行く前なんかに実施すると快適に弦楽器の世界に浸れる。 もちろん、主訴として「耳の調子が悪い」と申告しなければ保険適用にならないからそこは抜かりなく…。 30分くらいかけて耳掃除を敢行すると、驚異的な回復で20代の聴力が復活する。 とにかくよく聴こえる。聴こえすぎて怖いくらい。 病院から出てクルマのキーを解除する際の金属音に驚き、エンジンをかけた際の高回転音に「フェラーリか」とおののく。ウインカーが倍音を奏で、後進の警告音はスターウォーズのごとき未来音。 帰宅して着替える際の衣擦れにビビり、翌朝、二度寝の元凶だった優しい音の目覚まし時計が爆音となり、飛び起きた。これはすごい。 究極はモスキート音。公園にたむろして悪さを繰り返す若者退治のために開発された不快なモスキート音。 40代以上には聞こえないとされるこの17kHzの高周波音が、掃除した耳だとよく聞こえるのだ(人間の可聴域は20Hzから20kHz)。来週、近所の公園で試運転されるらしいから、若者じゃないけど近づかないようにしようっと。 10代にしか聞こえない不快な音を流して、傍若無人な若者を排除する。 食の世界でこの発想を生かすとすれば、苦味の利用ではないか。 低年齢ほど苦味に敏感だから、居酒屋メニューをゴーヤづくしにすれば、ドリンク一杯で長時間粘る若者を退散させられるかも。 モスキート音はともかく、保険適用耳掃除はおすすめなのである。
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