1086.体内時計ダイエット(2022.9.12掲載)
ある調査会社が全国約1000人の男女を対象に実施したダイエットに関する実態調査によると、「最も効果があったダイエット方法」という質問に対する回答の1位が「食事制限」で、2位が「ウォーキング・ジョギング」だった。 他に「筋力トレーニング」「サプリメント」「水泳」などの項目もあがっていたが、睡眠に関するダイエット法は見あたらなかった。 睡眠時間を減らしたらやせたとか、食後3時間あけて寝たらやせたとか聞くけど。 人体に組み込まれている24時間周期の体内時計には、1日の中で特定の生理現象が起こりやすい時間が設定されていて、血中の成長ホルモン濃度がピークを迎えるのが夜中の1時〜3時。 つまり、寝る子は育つ、起きてればやせる。1時〜3時の間起きていればいいということか。いやいや睡眠不足はストレスで過食を招いて太るという説もある。 ちなみに他の体内時計設定は、アレルギー性鼻炎の症状が最悪になるのが午前7時、アドレナリンと体力のピークが午後3時〜5時、おしっこの量が増えるのが午後5時〜7時、等々。 体内時計はおもしろい。 本来、ヒトの体内時計は25時間周期だが、毎朝太陽の光を浴びることでリセットされ、24時間周期に合わせている。このリセット効果が食事にもあり、朝食を規則正しく食べることで体内時計が正確に刻まれる。 これを応用すれば、海外旅行の時差ボケも解消できるらしい。あらかじめ、旅行先の食事時間に合わせて日本で食事を取っていれば、時差ボケの症状が軽減される。就寝時間の調整より簡単そうだな。 今後、体内時計研究が発展すれば、ダイエットに有効な食事時間なんかが解明されるかもしれない。そんな淡い期待を抱きつつ、もう一度冒頭の調査結果をながめてみた。 効果があったダイエット法の第3位に、「効果があったものはない」という回答が鎮座していた。
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