1160.モンド(2024.3.4掲載)
「シスコ〜 ココナッツサブレ〜 アロハ〜」 幼時に聴いたココナッツサブレのCMソングが、今でも耳に焼き付いて離れない。 当時は、ココナッツもサブレもアロハも知らない田舎少年だったが、日清シスコ営業マンのおかげで町内の「かどみせ」にもココナッツサブレはあった。 そして、それは昭和40年代を代表する、唯一無二の我が家のおやつだった。 ココナッツサブレといえば「モンドセレクション金賞受賞」と思い込んでいたのだが、実際に受賞していたのはライバルである日清製菓のバターココナッツ(1966年から3年連続金賞受賞)。 ココナッツサブレのパッケージには、モンドの金メダルは印刷されていないのだ。音の記憶に比べると、映像の記憶は曖昧なのかもしれない。 ところで、モンドセレクションといえば、以前は比較的マイナーな商品の販促に活用されてきた感があるが、2005年にサントリーがプレミアムモルツの最高金賞受賞をアピールして以来、最近は大手企業の受賞が相次いでいる。 セブンイレブン「からだにうるおうアルカリ天然水」、丸大食品「燻製屋熟成ウィンナー」、明治乳業「明治北海道十勝カマンベールチーズ」、ハウス食品「プライムバーモントカレー」、なとり「一度は食べていただきたい熟成チーズ鱈」等々。 こうして並べると、長い名前の商品ばかりだな。 モンドセレクションに出品するような商品はこだわりが多く、たくさんの思いを詰め込んだ長い名前になってしまうのかな。 しかし、覚えにくい名前ではせっかくの受賞が販促につながらず、数十万という高い出品料が無駄になってしまう。 筆者がココナッツサブレとバターココナッツを間違えたように、他社品を応援してしまう可能性だってあるのだ。 記憶に残るモンドメダルにしてほしいと願うのである。
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