1194.ネムー
2024年は閏年。 地球が太陽の周りを一周する時間は365日5時間48分46秒。この端数を修正するため4で割り切れる年を閏年とするが、ちょっとおつりが来るので100で割り切れて、400で割り切れない年は平年となる。 太陽の周期が1年より少し長いように、人間の身体も実際は25時間周期で動いている。これは、サーカディアンリズムと呼ばれる体内時計の周期の影響。 よって、閏年で日数調整するように、昼食後軽く昼寝をすればサーカディアンリズムがリセットされ体調が良くなる。逆に、光のない洞窟でしばらく生活すると、1時間のズレがたまって昼夜が逆転してしまう。 このような体内時計を仕切っている物質が、メラトニンと呼ばれるアミノ酸の一種。睡眠誘導ホルモンともいわれるメラトニンは、夕方から増加しはじめ真夜中にピークを迎えた後減少に転じ、朝となる。 また、メラトニンは牛乳にも含まれるため、寝る前にホットミルクを常用する人も多い。 ここで大塚製薬はひらめいた。人間と同じで牛さんのメラトニンも真夜中にピークを迎えるはず。ならば夜中に搾った牛乳を飲めば快眠できるのではないか、と。 すごい。まさにポカリスエット的発想。事実、真夜中牛乳は通常牛乳の2~4倍のメラトニンを含み、開発担当者を安眠へといざなった。 その後「nemu(ネムー)」というネーミングで商品化された真夜中牛乳であるが、「安眠誘導」「快眠」など薬事法に抵触しそうな商品特徴は一切表記していない。まだ販売してるのかな。 牛のBSEや鶏インフルエンザ等、受難続きの畜産業界であるが、牛の体内時計を利用した商品開発ってのはオシャレである。 効能は不明だが、真夜中に釣った魚を食べたくなった次第である。
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