140.ネーミングに関する3つの神話(2003.10.20掲載)
その1.短縮神話 ヒット商品のネーミングには、短縮形のあるものが多い。例えば、コンビニエンスストアはコンビニ、デジタルカメラはデジカメ、モーニング娘。はモー娘。古いところで浜田省吾のハマショー、清水健太郎のシミケンってのもあるぞ。だから、商品名を決める時、略して呼ぶことが出来るかどうかも重要な判断材料になる。 確かに、私が開発した新商品で、商品名に短縮形のないものは全て廃版になっている。 その2.Cの神話 トヨタのヒット商品には、アルファベットのCで始まる車名が多い。例えば、「クラウン」「カローラ」「コロナ」「カリーナ」「クレスタ」「カムリ」「チェイサー」「セルシオ」。すごく多い。言語学的研究によると、日本人は、カ行、サ行で始まって母音がアで終わる音が好きだという。とすると、「カローラ」「カリーナ」 「クレスタ」はツボにはまったということになる。 ちなみに、私の勤務先の売り上げナンバーワン商品は、「さつま」で納得。 その3.ン音神話 NHK朝の連続テレビ小説で高視聴率を稼いだ作品の題名には、ン音を含むものが多い。例えば、「おしん」52.6%、「おはなはん」45.8%、「はね駒(こんま)」41.7%。 そういや、単品で数百億円を売り上げる食品業界のお化け商品、味の素の「ほんだし」にもン音があるな。 以上3つの神話を紹介したが、神話ということは後付けの話であり結果論である。ネーミングの苦行に変わりはない。 けど、せっかくなので無理やりこの3つを総括して食品のネーミングを考えてみる。「さすらいのボンボンいか」「かりんしめさば」「健康バカ」…。 カ行かサ行で始まりン音を含みア音で終わって短縮形がある。有名人の名前でいえば、「さんま」さんがこれに当てはまるのである。
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