153.寿命(2004.1.26掲載)
気が付けば、職場20人のメンバーの中で最も古い機種の携帯電話保持者となってしまった。パカパカ折れない型なので、よけいに古く感じる。3年前に買い替えたばかりなのに…。 で、総理府がまとめた「主要耐久消費財の買い替え状況(2002年)」という調査資料を覗いてみた。携帯電話の平均使用年数は2.2年。げげっ、そんなに速いサイクルで買い替えているのか。ついでに他の消費財も見てみる。パソコン4.1年、自動車6.8年、洗濯機9.3年、テレビ10.7年、冷蔵庫11.8年、エアコン13.9年等々。電気製品寿命10年説を裏付ける使用年数である。 電気製品に比べると、携帯電話、パソコン、自動車の寿命は短い。買い替え需要に合わせたモデルチェンジが消費を喚起し、見事に今日の日本経済を活性化してくれている。 加工食品の寿命はどうか。新商品が1年後の量販店の棚に残っている確率は0.3%。かなり厳しい市場だが、一方で耐久消費財など比較にならないご長寿商品もある。例えば筆頭は、カルピスの86歳、そして、チキンラーメン46歳、のりたま44歳、かっぱえびせん40歳、ボンカレー36歳。 哺乳類の寿命は、理論上成人するまでにかかる年数の約6倍と言われていて、人間の場合、20歳×6で120歳。これを無理やり加工食品に当てはめると、消費者に認知され量販店の定番を確保するまでにかかった年数の6倍が商品寿命ということになる。果たしてその真偽やいかに。 つまりは、定着に時間がかかった商品ほど寿命が長いということなのである。
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