222.食べ残しをコーディネート(2005.6.6掲載)
先日、料理写真の撮影現場を覗く機会があった。3種類の和風惣菜を小皿に盛りつけ食卓全体を撮影したのだが、この時、盛りつけと食卓づくりを担当したのが、今はやりのフードコーディネーター。 さすがに手際よく、季節感を出しながら、おいしい惣菜とおいしそうに見える食卓を演出していく。 そしてギャラ6万円。 これもおいしい。 …という単純な動機で、「フードコーディネーター養成講座」の1日体験コースを受講することにした。ちなみに、本講座は6ヶ月全15回で受講料16万円。受講後にフードコーディネーター3級を受験することになる(2004年の3級受験者は全国で約2000人)。 勉強する内容は、「食卓の演出」「食材と調味料」「メディア利用と販売促進」「レストランのメニュー開発」「コンセプト作りと商品企画」「アルコールの知識」など、メーカーの商品開発でも役立ちそう。 1日体験コースは食卓の演出に関するものだったが、おもしろい小ワザをいくつか教えてもらった。「夏は食器全体の60%くらいに盛ると涼しく、冬は70%くらいに盛ると暖かく見える」「箸置きは斜めに置くと柔らかく見える」「撮影時は水飴などでテカらせるとおいしく見える」…。 そして最後に先生は、「最も難しいコーディネートは、食べ終わった後の状態でおいしさを表現することだ」と語った。たしかに、食べ散らかした方がおいしく見えるか、上品に食べた方がおいしく見えるかは人それぞれだし、お残しが礼儀か、完食が礼儀かは国によって違う。ごはんは一粒残らず食べるのが大和魂だが、一粒も残ってないお茶碗はただの食器にすぎない。 う〜ん、食べ残しのコーディネートは難しい。いっそ食卓をあきらめ、「おこげ」が残るお好み焼きの鉄板で表現してみてはどうか。 養成講座の受講は、現在検討中である。
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