224.100円ショップ(2005.6.20掲載)
仕事で韓国人を日本に招くことが多いが、名所旧跡、夜遊び案内などを含めて最も喜ばれるスポットは、100円ショップである。日本人が韓国のコピーショップでその精巧な模倣技術に狂喜するように、韓国人は全部で7万点といわれる100円商品の中で乱舞するのだ。 韓国にも100円ショップならぬ1000ウォンショップはあるが、「ダイソー」が約300店、地元企業の「オンリーワン」が約20店と少ない(日本は全チェーン合計で5000店、市場規模5000億円)。 それに、とにかく日本の100円ショップはレベルが高い。毎月700品目の商品が入れ替わるというのだから、来日するたびに覗いても新鮮さは失われないし、免税店のおみやげより安上がりで喜ばれる。日本に1ヶ月間滞在したキム氏も「5000円で生活必需品が全て揃った」と涙ぐんでいた。 そんな、韓国人を魅了し続ける100円ショップの売り上げベスト5は、1位「単3乾電池4本セット」、2位「印鑑」、3位「粘着テープ」、4位「スリッパ」、5位「傘」。そして、食品部門の1位は「レトルトカレー」。私もカレーに負けじと100円ショップ用に加工食品を設計したことがあるが、納価65円、発注ロット10〜100万個は厳しかった〜。 今月もキム氏は買いまくった。「単3乾電池4本セット」が韓国製であることなどおかまいなし。商品を次々とかごに入れる様は爽快ですらある。海外での買い物といえば、時間をかけた値段交渉が楽しみの一つでもあるが、100円ショップは値段のことを気にせず買いまくる大富豪気分が醍醐味なのか。 東大門市場に行くか100円ショップに行くか。 物欲の渦は国境をさまようのである。
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