230.早起きは三文の徳か(2005.8.1掲載)
休日の朝、7時頃洗車場に行くと高級車ばかりが並んでいることに驚く。夕方とは明らかに違うクルマたち。高級車だから朝一でせっせとみがくのか、はたまた早起きを苦にせず頑張ったから高級車を手に入れたのか…。そういや、映画館に勤める知人が、「早朝の上映は700円余分に料金を払うプレミアムシートから席が埋まる」と言っていた。う〜ん、早起きに成功の匂いがしてきたぞ。 昨今、そんな朝から頑張る人をターゲットにした商品開発が盛んである。アサヒ缶コーヒー「ワンダモーニングショット」の成功に続けと、グリコ乳業「朝果汁100・ピンクグレープフルーツ&アップル」、明治製菓「パーフェクトプラス・モーニングサポートゼリー」、伊藤園「毎朝1杯の黒酢&野菜」など、朝用新商品が続々市場に送り込まれている。 ただ、これらの商品もやみくもに朝食需要を狙ったわけではなく、ちゃんとした食卓調査のデータに基づいて企画を練っている。例えば、関東圏約400世帯の全食事メニューを毎日集計している食卓調査会社のデータには、こんな情報がある。 データ1.お茶漬けは朝最もよく食べられている…これも朝商品か。 データ2.ビールを最もよく飲む日は1月2日と3日である…お正月はヱビスビールの独壇場だそうです。 データ3.カレーを作るのは金曜日…日曜日までカレーかな。カレー曜日を避け、シチューメーカーは火曜日に販促をかける。 こんな感じで、食卓機会にこだわった商品開発もおもしろい。 ところで冒頭の疑問であるが、「無理して買った高級車だから朝一から必死でみがく」が正解ではないか。早起きして頑張った真の勝利者は、自分で洗車したりはしない。 早起きは三文の徳か否か。 調査会社に洗車機会と年収の関係を調べてもらおうと思った。
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