239.タイアップ食品(2005.10.11掲載)
全盛期に比べていくらか減少傾向にあるとはいえ、最近のヒット曲はその多くがタイアップものである。特に2005年上期は、トップ100中10曲が携帯電話関連のCMタイアップ曲であった。 ケータイのCMは露出頻度が多く、オンエア期間も長いためヒットにつながりやすい。ORANGE RANGEの「以心電信」も、「au by KDDI」の売上増とともにランキングを駆け上がった。 食品業界で成功した最近のタイアップ商品といえば、2004年4月発売のサンヨー食品「渡る世間は鬼ばかり 幸楽ラーメン」ではないか。ふだんカップラーメンなど食べない世代の「ワタオニ」ファンを取り込み、100億円のヒット商品となったのである。 サンヨー食品は、主力商品「サッポロ一番」のCMで、ワタオニの岡倉大吉こと藤岡琢也氏を起用していたから、商品化は自然な成り行きだったに違いない。 そして、いま注目のタイアップものとして、学研とタイアップする「○○のひみつマンガ本出版」というのがある。すでに、「チューインガムのひみつ(ロッテ)」「ハンバーガーのひみつ(日本マクドナルド)」「サイダーのひみつ(アサヒ飲料)」「ビスケットのひみつ(森永製菓)」などが出版され、全国24,000の小学校に無料配布されている。 わかりやすいマンガで商品のこだわりや製造工程を紹介し、未来の消費者に企業イメージを刷り込もうという戦略。しめて3,000万円なり。NHK「プロジェクトX」の成功以来、教育現場への企業進出に抵抗感がなくなり、可能となったタイアップ企画である。 まあ、そんな高尚な企画はさておき、私がぜひ食べたいタイアップ食品がある。それは、幼時テレビにかじりついて見た「オバケのQ太郎」の中で、毎回のように登場したメニュー。そう、懐かしきあの小池さんのラーメンである。 オバQ世代に受けること間違いなし、だと思うのである。
|
column menu
|