242.続・費用対効果(2005.10.31掲載)
以前、TVコマーシャルの費用対効果について書かせてもらったことがある。消費者1人の好感を得るのにかかったCM費用を、低コスト順にランキングしたデータを紹介する内容だった(1位はサントリー「アミノ式」の46.6円)。 費用対効果とは、カッコよく言えば「生きたお金の使い方」、泥臭く言えば「元を取ること」。 例えば、毎月10万円の家賃で倉庫を借りているとする。その時、企業に1000万円の貯金があれば、倉庫を建ててしまえばいいのだ。1000万円の利子なんて1ヶ月1万円にもならないが、倉庫を建てれば毎月10万円の支出を抑えることができる。つまり利回り1%。これは、生きた投資で費用対効果大。 こんな費用対効果の考え方で、10月度の我が財布の支出状況を検証してみた。 上野の鈴本演芸場で落語を観る。2800円。これは値打ちがあった。噺家の話芸にどっぷり浸かった。1万円出してお芝居観る必要なんて全くないと思える3時間だった。 セブンイレブンのざるそば。305円。うまい。目を閉じて食すれば、そこはまつやか更科か。藪そばのせいろ半枚分のコストでいい気分。 Suicaにチャージ。3000円。たまにしか上京しない田舎者にとっても、涙が出るほどありがたいシステム。目的地までの料金を調べて切符を買う時間が省けるし、切符をなくさないように握りしめる必要もない。 東京ドームのネット裏。20000円。もったいない。だらだら試合に飽き、生ビール3杯の果てに8回裏まで爆睡。消化試合で格安とはいえ、高いビアガーデンだった。 山村の直売所で見つけた5個入り甘柿。230円。激安に感動するも剥いてみたら全腐敗。2時間かけて山奥まで募金活動に出かけた週末だった。 つまりは金額の大小ではなく、値打ちがあるかどうか、元が取れたかどうかなのだ。 続々編では、外食の費用対効果を検証する予定である。
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