277.W杯三金(2006.7.10掲載)
2002年の日韓大会の時、W杯ネタで本稿を2本書かせて頂いた(第73、75号)。そこで、前号に続いてドイツ大会でも2本目に挑戦。今回は、サッカーマネーに関する話である。 その1.ユニホーム テレビで試合を見ていると、アフリカのチームにプーマのユニホームが多いように感じた。調べると、プーマと契約している12チーム中5チームがアフリカ勢(アンゴラ、ガーナ、コートジボワール、トーゴ、チュニジア、サウジアラビア、イラン、パラグアイ、イタリア、スイス、ポーランド、チェコ)。動物的なサッカーをするアフリカ勢だからピューマ柄を選んだのか、と思ったが、実際は他社と競合しないアフリカをターゲットにしたプーマの戦略らしい。 ちなみに、日本代表のユニホームを提供するアディダスが1年間に払う協賛金は、推定10億円。そして、ぼくらの青春もアディダスだった。プーマやオニズカやヤスダは格落ちなのである。 毎年冬に開催される全国高校サッカー選手権大会の出場校にも、ユニホームスポンサーが付くことを最近知った。ちょっとショックだった。 その2.スポンサー 日本代表の運営費は年間200億円。その大部分を、キリン、アディダス、クレディセゾン、日産自動車、富士写真フイルム、日本航空、ファミリーマートからの協賛金でまかなう。また、最近ではソニーが8年間で330億円をFIFAに協賛することがニュースになった。ケタが違う。 我が社が地元J2チームに協賛するのは、年間50万円の看板代くらい。伝統食品メーカーは、サッカーの協賛に不似合いだな。 その3.放映権 FIFAの収入の半分を占める放映権料がすごい。フランス大会ではNHKが6億円を払っただけだったが、日韓大会ではスカパーが130億円、NHK+民放が69億円、ドイツ大会はNHK107億円に、民放36億円。もはや、元が取れる取れないのレベルではないように思う。次回の南ア大会では、全試合無料放送が怪しいという噂もある。 31日間のスポーツビジネス。競技がシンプルなだけに、オリンピックよりわかりやすい構図なのである。
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