314.ご当地ネタ(2007.4.9掲載)
県外からの客人をもてなす時、会食の席で「ここの名物は何ですか?」とよく聞かれるが、これが意外と難問である。全国に通用するご当地モノとして「愛媛みかん」があるが、会食の場では少々ピントはずれ。「瀬戸内の小魚ですかねぇ」という感じでお茶を濁したりする。 ところが、その「愛媛みかん」の知名度すら怪しいことが、最近の調査でわかった。日経流通新聞が全国流通業界の食品系バイヤーを対象に行った「食の地域ブランドランキング」を見ると、「愛媛みかん」は30位以内に入っていないのだ。 参考までにベスト10を紹介すると、1位「魚沼産コシヒカリ」、2位「大間まぐろ」、3位「新潟産コシヒカリ」、4位「なると金時」、5位「下仁田ねぎ」、6位「丹波黒大豆」、7位「広島かき」、7位「関さば」、9位「有田みかん」、10位「関あじ」。…有田みかんに負けているではないか。 そこで、開き直って食品以外に目を向けると、温泉ブランド調査で「道後温泉」が3位にランクインしていた(1位草津温泉、2位下呂温泉)。 また、正規のデータはないが、「愛媛」は「読めないナンバープレート」という調査を実施すれば確実に上位に食い込むといわれている。 2003年11月10日以前に登録された愛媛ナンバーは象形文字のような簡略字体で書かれていて、近くで見ると「愛媛」と読めないのだ。実際、私もクルマで本州に上陸した際、「これ、日本のナンバー?」と小学生に指をさされたことがある。 鉄製の昔のナンバープレートは錆び易いため、水がたまらないように簡略字体にしたらしい。アルミ製になって、ちゃんとした字体になった。 嬉しくも何ともないご当地ネタだが、先日接待した関東の客人に「愛媛ナンバーが読みやすくなりましたね」と指摘され、酒宴が盛り上がった。 食品であろうがなかろうが、接待にご当地ネタは欠かせない。 愛媛ナンバーに感謝した夜なのであった。
|
column menu
|