415.双子に学ぶ(2009.4.13掲載)
今年の2月11日に放送されたNHK特番「ふたごの不思議に学べ!」は、全く同じ遺伝子を持つ一卵性の双子を研究することで、教育や老化防止に関する貴重な情報を得るという刺激的な内容だった。 まずは教育。 一卵性の双子が生まれる確率は民族を問わず約0.4%だが、東京大学教育学部付属中学は全校生徒約700人中116人が双子という実験校。ここで蓄積された60年分のデータから次のことがわかった。 「社会の成績は双子で似るが、数学は似ない(つまり遺伝ではなく本人の努力)」 センター試験の数学がわずか70点だった小生、不出来を親のせいにしてはいけない。 「短距離走のタイムは双子で似るが、長距離走は似ない(これも遺伝より努力)」 マラソン大会が憂鬱だった小生、持久力のなさは根性のなさに他ならない。 そして老化。 幼い頃は全く見分けのつかなかった双子が、年齢と共に違う顔になってくる場合がある。それは、肌の老化に関わる3つの要因に違いがあったから。 「老化の3大因子は、日焼け、喫煙、ストレス」 結婚で赤道付近の国に転居した双子の片方は明らかに皺が多かった。30年間喫煙を続けた事例も然り。 ならば食生活はどうか。 あくまで自説だが、食事で顔が変わるパターンを2例提唱したい。 「双子の相手より缶コーヒー1本毎日余分に飲むと、1年後に3kg太る」 缶コーヒー1本を60kcalとすると、365日で21900kcal。体脂肪1kgが約7000kcalだから3kg蓄積するという計算。もちろん、双子の生活習慣が同じと仮定した場合だが。 「双子の相手よりおいしい物を食べると、より若く見られる」 おいしい物を食べた時、人は饒舌になる。そのおいしさを語り、自身のこだわりを重ね、果てに目の前の異性を口説く。前向きなトークは精神年齢を若返らせ、喋ると顔の筋肉が若返る。さんまさんに皺がないように、おしゃべりは若いのだ。 データの裏付けがない後半の仮説を、東大教育学部にぜひ検証してもらいたいと思うのである。
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