434.まずインステップキックより始めよ(2009.8.31掲載)
スポーツの神様は、学生時代に水泳とサッカーをかじった私に、胴長短足というコンプレックスを与えたもうた。 水泳をすると胴長になり、サッカーをすると短足になる。根拠のないこの俗説に抗うように三十路の声を聞いた日から水泳とサッカーを断ち、シェイプに努めた。 ところが、根拠があったのである。最近、サッカー短足説を裏付ける記事を新聞紙上で目にしたのだ(2009年8月18日読売新聞朝刊)。 「…日本では子供に初めてサッカーを教える場合、インサイドキックがほとんど。欧州では歩行動作に近いインステップキックからが普通だ。インサイドはパスの精度が高くゲームは作りやすいが、かかとを押し出しボールをける面を立ち足と直角にするため子供の体に負担がかかる。日本に猫背の選手が多いのはその弊害とも言われる…」 たしかに、インサイドキックを正確に蹴ろうとすると猫背でガニ股になる。クリスティアーノ・ロナウド選手がかっこいいのは、インステップキックから始めたからなんだ。もしかすると、日本代表の決定力不足もインサイドキック重視に原因があるのかもしれない。 ところで、サッカー、ラグビー、バスケットのように敵味方が入り乱れる競技は騎馬民族向きで、日本人には不向きといわれている。農耕民族に向いているのは、野球、バレーボール、卓球のように攻守が分かれている競技。 これを食の世界に当てはめると、日本人に向いているのは客人入り乱れるバイキングではなく、自分のテリトリーが決まっている会席膳ということか。 いずれにせよ、スポーツの基礎がスタイルに影響してしまうのだから、箸の上げ下げを細かく指導することも重要なのである。 まずインステップキックより始めよ、である。
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