449.酔えない宴会(2009.12.14掲載)
忘年会シーズン真っ只中の師走であるが、われわれ食品メーカーの開発者は安易に酔っ払うことなど許されない。先日の忘年会でも食品に関するクイズ形式のチーム対抗戦が行われ、舌とセンスとお財布感覚を試されたのだ。その一部を紹介する。 第1問.PB全盛時代 メーカーにとって、PB(プライベートブランド)は薄利ながらも売上を稼ぐ最善策、NB(ナショナルブランド)はプライドとブランドを守るメーカー姿勢。果たしてその違いやいかに。例題)セブンプレミアムPBの白いりごま60g(98円)と、このPBを製造するメーカーNB品の白いりごま70g(238円)。試食して違いを見分けよ。 第2問.産地の真偽 産地問題がかまびすしい。産地限定の証明は取れるのか、産地のイメージは価格に転嫁できるのか、味の違いはあるのか。例題)フランス産と日本産のカマンベールチーズを目利きせよ。これは難しい。国産チーズの製造技術もここまで来たかと感極まる。 第3問.減塩できるかな 調理の塩加減を抑えても、加工食品から過剰な塩分を摂取してしまったのでは減塩生活が台無し。正確な塩分を捉える舌を持たなければならない。例題)次の食品を試食し、塩分の高い順に並べよ。柿の種、ポテトチップス、ソフトさきいか、ビスケット。糖類でカモフラージュされたソフトさきいかの高塩分を見抜けるかな。 第4問.奥様感覚 加工食品の製造時にトン単位で使用する調味料。これを量販店で購入した場合、一体いくらなのか。パソコンを叩く原価計算も重要だが、奥様目線の金銭感覚を忘れてはならない。例題)食塩1kg+グラニュー糖1kg+味の素1kg。量販店の定番価格でいくらかな。 第5問.おやじのビール 恐妻家諸君、いつもの家飲みビールの味は舌にすり込まれているか。ビールの味と家計と税制が学べる問題である。例題)ラガービール、発泡酒、第3のビールを見分けよ。税率は、各々22%、13.4%、8%。 こんな感じの酔えない宴会。酒席続きの体には、ちょうどいい勉強会になるのではないだろうか。
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