478.自然治癒力(2010.7.12掲載)
最近、自然治癒力が低下したような気がする。2週間程前に負ったすり傷が、まだ治りきらないのだ。生傷が絶えなかったサッカー小僧時代には考えられない回復の遅さに、愕然とした。 すわ大変ということで、自然治癒力研究の第一人者である、帯津三敬病院名誉院長帯津良一先生の論文を精読した。自然治癒力を高めるには「気」「心」「食」の養生が大事であるという内容だった。 細胞がすり傷を修復する創傷治療のメカニズム自体はよくわかっているのだが、「何が」それを命令しているのか、つまり自然治癒力はどこから来るのかが未解明。ここらが西洋医学の限界と見切った帯津先生は、科学的検証が不十分な代替療法にも足を踏み入れ、自然治癒力に迫った。代替療法には、中国医学、指圧、アロマセラピー、気功、スピリチュアル、断食療法、丸山ワクチン等、あらゆるジャンルの治療法が含まれる。 その結果が、前述の「養生三原則」。気功やヨガで「気」を高め、生き生きとした「心」を持ち、「食」によって自然界のエネルギーを取り込むのである。 まずは「食」だろう。 食事本来の目的は大地の気を体内に取り入れることで、それには気を多く含む旬の食材、特に大地から直接エネルギーを貰っている植物性の食材がいいらしい。 とはいうものの、ガチガチの節制は逆効果。肉を食べる悦びも体には必要で、「たまには豪勢にスキヤキを食べて踏み外しなさい」と帯津先生は助言してくれた。 ということで、書を閉じ、旬の食材と心と体の自然治癒力向上を目指して夜の街へ出た。気のたっぷり詰まったミョウガの一品料理と、ショウガの炊き込みご飯を堪能した。凛とした。が、一緒に取り込んだアルコールのせいでへべれけになり、せっかく入った気が抜けた。 とりあえず東に向かって頭を垂れて帰宅。すり傷をなでながら眠りについたのであった。 ================================================================ 帯津先生論文の出典は、「FUJITSU飛翔」2007年1月号です。
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