550.2011年大団円(2011.12.19掲載)
今年一年の総括として、日経トレンディ発表の「2011年ヒット商品ベスト30」を見た。 1位は前年比1000万台増の「スマートフォン」で文句なし。ただ、50歳代の先輩が、「流行に乗って買ったが、おっさんには使いづらい」とこぼしていた。小生もいまだ流行に乗れていない。 2位も個人的に手つかずの「Facebook」。利用者が1000万人を突破して仕事やプライベートの人間関係を変革したというが、業務上の実感はまだない。 やっと3位にアナログ商品の「扇風機」が登場して安堵。節電特需で、前年の1.5倍も売れたらしい。こたつや石油ストーブの売れ行きもいいから、「アナログ家電」復権か。ならばついでに火鉢も復活してもらいたい。凛とした冬の空気にぴったりだった練炭の匂いが忘れられない。 そして、堂々4、5、7位に食品関連が鎮座。しかもそれら全てが「米」関連商品なのだ。 まず、米粒からパンが焼ける「GOPAN」が4位。年間で20万台を見込む大ヒットで、ごはん派かパン派かという朝食談義にGOPAN派という新たな派閥が出現するに違いない。 5位が「日清カップヌードルごはん」。レンジ調理するカップヌードル味のご飯で、カップ麺のヒットの目安である年間30億円越えも間近。まかない飯のラーメンライスを加工食品に昇華させた感じだから、B級グルメ界のヒーローではないか。 7位は米を原料にした韓国のお酒「マッコリ」。日本の「どぶろく」は、野武士や農民が湯のみをあおるイメージだが、チャン・グンソク様のおかげでおしゃれなソウルマッコリが大爆発。サントリーは販売計画を3倍に上方修正。 独走するデジタル商品を追いかけるアナログ家電と米関連商品という構図だが、プロ野球の世界でも日本一のチームと新規参入チームがともにデジタル企業で、新聞社や電鉄、食品会社を中心とするアナログ企業に囲まれるという勢力図。 デジタルとアナログのせめぎ合いの中に新商品のヒントがあるのではないか。 ヒットの種を掴んだつもりで、2011年大団円とさせていただきます。 ================================================================ 来週と再来週は冬休みをいただきます(初の長期休暇!)。 次回配信は新年1月9日とさせていただきます。
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