606.ナンバー2(2013.2.11掲載)
小学校4年生の時に受けた性格判定テストで、いまだに深く印象に残っている設問が1つある。 問題用紙に木のイラストが3種類描かれていて、どの木が好きかを選択するものだった。A…まっすぐ伸びる1本の杉の木、B…まっすぐ伸びる数本の杉の木、C…横に広がる枝振りのいい松の木。 迷わずCの盆栽のような松を選択したところ、導かれた答えは「あなたの性格はナンバー2向きで、リーダーになるタイプではありません」だった。小学校4年生にして立ち位置を予見されてしまった。 当時はわけがわからなかったが、40年を経てリーダーの器も了見もないことは十分把握できているわけで、なかなか正確な判定テストだと感心しながら懐かしむ次第である。 まぁ、日本人はナンバー2好きの民族だから良しとしよう。BS−TBSで放送されていた「THEナンバー2」では、1年半にわたって70人以上のナンバー2が紹介されて好評だったし、来年(2014年)の大河ドラマの主人公も秀吉のナンバー2黒田官兵衛。官兵衛どころか、過去の大河ドラマ主人公の4割近くがナンバー2なのだ。 そして、日本で最も有名なナンバー2といえば、忠臣蔵の大石内蔵助。大河ドラマでも1964年(長谷川一夫)、1982年(緒方拳)、1999年(中村勘九郎)と、過去3回主役を張っている。 インターバルを考えると、2015年に4回目の忠臣蔵を持ってきてもいいのではないか。私が妄想する内蔵助のイメージは、堺雅人、中井貴一、谷原章介あたりの舞台系色男。 ところで、実際の討ち入りの後、内蔵助らは細川越中守邸にお預けの身となり歓待されるのだが、細川家で出される豪華な食事にかなり戸惑う。 「粗衣粗食になれてきた身には毎日のご馳走は重すぎて、実はまいっています。一汁一菜か、二菜で、それもちさ(チシャ)汁、ぬか味噌漬けなどの類を」 内蔵助が細川家の接待役にこう願い出るシーン。はたしてどの役者がぴったりはまるか。 食事シーンがたっぷり見られるナンバー2ストーリーを期待するのである。
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