611.就業最前線(2013.3.18掲載)
本稿第608号「就活最前線」で、一流企業に就職するための6ヶ条を紹介したが、当然ながら現実社会は就職してからが本番である。 巨人軍に移籍することがゴールとなってしまったFA選手が開幕後活躍できないように、就活で疲れ果て、社会人としてのスタートダッシュにつまずいたのでは本末転倒。 そこで、新入社員のための食品業界就業6ヶ条をまとめてみた。 「地味な部署で1人勝ち」 メーカーや外食産業で、「帰れま10」や「シルシルミシル」に登場するのは競争熾烈な一部の花形部門。大半は縁の下の地味な部署だが、配属先が地味であるほど新人にとってはラッキー。競争率が低く、頑張れば新人でも目立つ。 「全速力で皿洗い」 皿洗いや実験器具洗いは新人の通過儀礼だが、嫌々やるのは時間の無駄。全身全霊全速力でこなせば、「すごいから他の仕事をやらせてみよう」ということになり、下積みからイチ抜けできるのだ。 「いつでもいいは即対応」 上司からの「いつでもいいから」というオファーには要注意。いつでもいい仕事など一つとして存在しない。いかなる依頼にも即刻対応すべし。「スピード」は全社員平等に与えられる最大の武器なのだ。 「市場調査はカウンター」 かつて「社会人なら給料の1割を書籍代に回せ」と語った人がいたが、食品業界に身を置く以上、さらに給料の1割を繁盛店調査に割くべし。当然、店内では厨房に一番近い場所に座り、素材やオペレーションを観察するのだ。 「手本はテレビショッピング」 こだわりの研究成果を商品に込めても売れなければ意味がない。「作って売って回収」が商売の基本だが押しつけは厳禁。「買ってください」と言わずに買わせるTVショッピングを手本に、説得ではなく納得のセールストークを学ぼう。 「いい人はほどほどに」 周囲で偉くなった人たちを見渡すと、2通りのパターンに分類される。「腹が黒い人」と「ものすごく腹が黒い人」の2つだ。修羅場をくぐった結果の黒さだとは思うが、いい人はいろいろ背負わされてされて苦しくなるだけ。 自身も20代の初心に立ち返り、6ヶ条必達で修練に励む所存である。
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