627.世界を変える技術(2013.7.08掲載)
米国のサイエンティフィック・アメリカン誌に、世界を変える力を秘めているユニークな10の技術が紹介されていた(原題はWorld Changing Ideas)。 電子タトゥー、無人飛行機、DNA不要の生命体など、タイトルを見ただけでワクワクするドラえもん的新技術が満載だった。もちろん、これらは全て実証済みの実用的新技術であり、絵空事ではない。 その中から特に奇天烈な2件を紹介する。 その1.呼吸を復活させるマイクロバブル。 さまざまなアクシデントで呼吸が停止すると、数分後には脳の機能も停止し始め、心停止の危険が迫る。そんな時、救急隊員や病院のスタッフが頼る処置は口からの呼吸チューブ挿入だが、この方法は危険が伴い時間もかかる。 そこで、マイクロバブル注射。酸素のマイクロバブルを血管に注射すると数秒で血液に酸素が溶け込み、15分間以上患者さんを生かすことができる。空気を注射すると考えると少しおっかないが、直径4マイクロメーターの泡なので心配なし。 その2.血糖で動くペースメーカー。 埋め込み型ペースメーカーのリチウム電池は寿命が5〜15年であり、その都度外科的処置で交換しなければならず負担は大きい。 そこで、血中のブドウ糖を活用する燃料電池。これはまだ実用化には遠いが、イメージの悪い血糖を使う発想が凄い。もしかして、1966年公開の米国映画「ミクロの決死圏」に登場する潜水艇は、血糖を動力源として体内を移動していたのではないか。 負けじと、これまで自身が実際に会議に提出したユニークな食品を2つ。 秀才が辞書の内容を丸暗記した後食べるという逸話をイメージした、「食べられる本」。お弁当アートのお手伝いをする、「お絵かきふりかけ12色」。 どちらも即ボツ。 世界を変える食品づくりは、なかなか難しいのである。
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