689.長寿大全(2014.10.6掲載)
先日、親戚から旅行のお土産だと「徐福饅頭」をもらった。 いまから2200年前、秦の始皇帝の命を受け不老長寿の薬を求めて日本に渡った徐福だが、渡来伝説の残る場所は日本に20ヶ所くらいあるから聞かないとどこのお土産かわからなかった(佐賀だった)。 徐福は秘薬を見つけることができず日本に骨を埋めることになるのだが、意図的に逃亡したという説もあり、現在の羽田、波田、畑、秦などの「ハタ」姓は、始皇帝の追跡を恐れて名を変えた徐福の子孫といわれている。 血脈はさておき、徐福の子孫と見まがうほどの執念で長寿研究に没頭する研究者の語録をまとめてみた。 米井抗加齢研究所の米井博士。 老化のメカニズムは、「さびる、しぼむ、風化する」。つまり、「酸化、ホルモンの低下、生きがいの低下」。これを改善する6項目が、「運動、食習慣、禁煙、プラス志向、芸術、恋愛」である。う〜ん、後半の3項目が素敵だ。 愛媛大学の三木博士。 100歳以上の85%が女性。その理由は、「女性ホルモンが長寿に貢献、過酷な仕事がない、よく笑う、適度な体脂肪、XX染色体は強い」。なるほど、女性ホルモンに似たイソフラボンを大豆から摂り、のんびり笑ってぽっちゃり体系を維持か。そして、「転ぶな、風邪ひくな、義理を欠け」。「生活は顔に出る、気力は目に出る、教養は声に出る、年齢は背に出る」。もっさり背中に注意。 浜松医科大学の高田博士。 老化を止める14の方法。「健康に悪いものこそ身体に必要、できるだけ体を動かす、1日40分は歩く、片足で立つ訓練をする、60歳を過ぎたら難しい仕事をしない、好奇心を持つ、カフェインを摂る、65歳までは仕事を続ける、日記をつける、芸術に触れる、若い人と触れあう、外国語の勉強をする、睡眠のリズムを守る、考えを整理する」。ふむふむ、若い人と触れあえばいいのね。 東北大学の川島博士。 前頭前野を鍛える3原則。「読み書き計算を行う、会話、旅行、趣味などでコミュニケーションを図る、手指を使って何かを作る」。つまり脳トレーニング。 各先生の共通項がなんとなく見えてきたぞ。 徐福饅頭をつまみながら、健康長寿に思いをはせた51歳なのである。
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