734.理想の睡眠(2015.8.31掲載)
先日、睡眠研究の第一人者である三島和夫博士の著書を拝読したのだが、これまで間違って理解していた睡眠のこだわりが数多く書かれていた。 そこで、理想の睡眠につながる「新常識」をまとめてみた。 理想の睡眠時間… 日本人の平均睡眠時間は7時間42分であるが、7時間睡眠が最も長寿だとか8時間睡眠がいいとか諸説紛々。小生は90分の倍数が寝覚めがいいと信じて6時間睡眠(360分)を厳守してきた。 正解は、「日中に問題なく生活できるかどうかがポイント」らしい。5時間睡眠でも昼間快調ならそれがベスト。個人差や年齢差があり過ぎて睡眠時間そのものに意味はないのだとか。 例えば、加齢による基礎代謝の低下率は睡眠時間の減少率と合致する。つまり、年を取るとエネルギーを使わないのだから睡眠時間は短くてもいいということ。昔のように朝寝ができなかったり夜中に目が覚めたりするのは、昼間楽してるからなんだ。 理想の昼寝… 人間の体内時計は1日25時間周期という説が有力だったが、最新研究で日本人は24時間10分周期ということが判明している。この10分のずれを修正してくれるのが昼寝であり、1日で最も眠気が強くなる起床8時間後の先手を打って起床6時間後に1分〜30分の昼寝を取るのである。これは毎日やっている。 さらに体温のリズムに着目する。深部体温は起床11時間後に最も高くなり、22時間後に最も低くなる。ここで、起床11時間後の体温を上げるべく夕方軽い運動をすると、22時間後に向けての体温低下の勾配が急になり、眠りやすくなるらしい。 よって、帰宅時の電車の乗り換えは階段を使用して電車内では座らないこと。もちろん汗をかいたからといって生ビールに走ったのでは逆効果。アルコールによる眠気は日を追うごとに弱まるため、どうしても酒量が増えてしまう。理想の睡眠に寝酒は禁物なのだ。 いくらでも徹夜ができ、いつまでも爆睡できた若き日へのノスタルジーを胸にしまい、今夜も眠りにつくのである。
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