745.自由研究ネタ(2015.11.16掲載)
冬休みが迫りつつある11月中旬。夏休み同様、自由研究のネタ探しを始めるご父兄も多いのではないかと思う。 そこで、小生の温めた秘蔵テーマを3件ご提供したい。 まずは、海沿い校区にお住まいの生徒向けに「どうして鉄はさびるの?」。 鉄は酸素に電子を渡して酸化し、「さび」を発生させる。よって、酸素濃度を上げればさびの量は増加するわけで、鉄を沈めた金魚鉢に養魚ポンプで空気を送ってやると溶存酸素濃度が上昇し、この理論が検証できる。 そして、塩。真水より塩水の方が鉄の電子放出が激しくなるためさびやすい。なんと、その最適塩分は海水と同じ3%。塩分20%の水溶液だと酸素が溶けにくく、鉄の電子放出が鈍くなりさびの発生が遅くなる。 海岸近くに置かれた車がさびやすい理由を解明、てな締めはどうだろうか。 次に、食品に興味がある生徒向けに「リトマス試験液をつくろう!」。 身近な食品を利用して、酸性、アルカリ性をチェックする「リトマス試験液」を作り、pH3の酢が酸性でpH10の石鹸水がアルカリ性であることを色の変化で識別する。 ブドウの皮、イチゴ、オレンジなど色の濃い果物を用意し、酢や石鹸水による色変化を調べると、ブドウの皮が最適であることがわかる。皮に存在するアントシアニン色素が酸性で赤、アルカリ性で青に変化するのだ。ちょっと出来レースっぽいかな。 ならば、お正月の餅に生えたカビを見てひらめいたってことで、「カビの生えやすさしらべ」。 食パンを真水、砂糖水、塩水、酢、酒などに浸した後暖房の効いた部屋に放置し、どの食パンにカビが生えやすいかを観察する。塩分やアルコールによる食品保存学が学べる最高のテーマだが、カビだらけの食パンはかなり不評であり、実験はお父さんの部屋でどうぞ。 以上3テーマ。自由研究成功のポイントは、コツコツ、工夫、子供目線の3Kと考えるが、一番難しいのが子供目線。親の介在を気づかれないようにまとめ上げるには、かなりのテクニックが必要である。 お父さんが少年の心に戻れるか、これがカギなのかもしれない。
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