850.2017年大団円(2017.12.18掲載)
今年一年の総括として、SMBCコンサルティング発表の2017年ヒット商品番付を見た。 東の横綱に鎮座するのは、流行語大賞にもなった「インスタ映え」。昨年、西の小結に「インスタグラム」があったが、SNSの存在そのものから映える素材を探すという行為に進化して正横綱に昇進。 消費者庁の調査によると、「写真や動画をSNSに投稿するためにとった行動は?」という質問に対し、旅行45.6%、外食38.7%、イベント参加26.6%という回答となっていた。モノからコトへの進化で消費に貢献しているのがSNSの現状といえる。 西の横綱が「ツイッタ―政治」で東西デジタルツール揃い踏み、ますますヒットの構造が読めない時代となった。 東の大関は「Nintendo Switch」で、西が「iPhon X」。ここもデジタル。 そして、東の関脇が「藤井聡太四段・加藤一二三九段」、西が「十代のスポーツ選手」。将棋の藤井四段は「モンテッソーリ教育」、水泳の池江璃花子選手は「七田式チャイルドアカデミー」という幼児教育が花開いた形であるが、そろそろ幼児教育の成果を検証し、費用対効果の総括をする機関が現れてもいいのではないか。 東小結の「自動運転技術」と西小結の「AIスピーカー」。コンピューターに身をゆだねてもいいのかな。 自動運転の「橋問題」という哲学的課題がある。橋の上で自動運転車の前に幼稚園の送迎バスが飛び出してきた時、そのままぶつかって十数名の負傷者を出すか、ハンドルを切って橋から落下し運転者1人の犠牲で済ませるか。プログラム次第でどちらでも設定できるというが…。 今年も食品は西前頭5枚目の「青い食品」1件のみ。食欲がわかないから売れないと言われ続けた青い食品。飲料やお菓子はまだいいとして、ラーメンやカレーの青はどうもいけない。 本当にヒットしているのかな。たぶんインスタ映えじゃないかな。 インスタ映えでもインスタント食品でもいいからヒットを飛ばしたい、てな昭和のギャグを飛ばしつつ、2017年大団円とさせていただきます。
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