851.幸福論(2018.1.8掲載)
東大医学部出身の予防医学者、石川善樹博士の講演を聞いた。 さまざまなジャンルを網羅して生き方を説く36歳のさわやかトークに心打たれ、講演のまとめを新年最初のネタにしたい。 ダイエットについて…ダイエット体験者の98%はリバウンドする。「人を最も確実に太らせる手段はダイエットだ」といわれるくらい。 痩せた状態を維持するためには味覚を変えることに尽きる。脂と糖にまみれた味覚を整え、旨味をしっかり感じられるようにするといい。口腔内科で口の中を掃除してもらうのも効果的。 ストレスについて…男性はストレスがたまると心拍数が上がり心臓に負荷がかかる。だから心臓病は男性の方が多い。寿命の差もここか。 女性はしゃべることでストレスを発散させるが、愚痴を言っている間はストレスが再現されている。つまり、シャワーで洗い流しながら同時にシャンプーもかけている状態。それだけストレス耐性が高いということ。女性から愚痴を浴びた時のために、男性の心拍数の見える化が必要かもしれない。 集中について…金魚の集中力は9秒くらい続くが、現代人はほぼ8秒で金魚以下。すぐにスマホに手を伸ばし、平均的ビジネスマンは1時間に30回もメールを見ている。集中と解放が仕事の理想なのに、手近に暇つぶしツールがあるからずっとダラダラ。 解決のポイントは、仕事の終え方。1日の仕事を終えたら必ずその場で振り返り、最も印象的だったことを1行でも書く。これで区切りがつくし、継続することで気づきも生まれる。 第3の幸福…人間の幸せは「快楽」と「意味」の2種類といわれている。前者は「ケーキを食べておいしかった」といったわかりやすい幸せで、後者は世のため人のためになって幸せを感じること。 ここに「フロー」という概念が加わった。これは、いまこの瞬間のこの行為に没入している超集中状態。スポーツ界では「ゾーン」ともいう。ロッククライミングは快楽も意味もないフロー状態。 ダイエットしてストレスをかわして集中して幸せになる…。 2018年新年の誓いなのである。
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