865.イチゴとキウイ(2018.4.16掲載)
イチゴとキウイには意外な共通点がある。それは、ミカン農家起死回生の転作ホームランだったということ。 かつて、一家団らんの象徴だったミカンがお茶の間から姿を消し、1970年頃からミカン農家は見切りをつけはじめた。 そして、ミカン王国静岡県はイチゴとキウイに賭け、どちらも生産量でベスト5に入る大躍進となったのだ(イチゴ…4位で10100t、キウイ…5位で1370t)。 静岡と並ぶミカン王国の愛媛は、キウイへの転作一本で勝負して1位(5230t)になったのだが、イチゴもやっときゃよかったな。 イチゴとキウイには、どちらもビタミンCとカリウムが豊富という共通点がある。100g中のビタミンC含量は、イチゴ62mgでキウイ69mg。カリウムは170mgと290mg。 こんな仲良しのイチゴとキウイであるが、やっぱりキウイはイチゴには勝てない。全生産量もイチゴ16万tに対してキウイは2.5万t。イチゴショートはあるけどキウイショートはないし、外見だってキウイは地味。 マニアックなところで1個あたりの廃棄率の違いなんてのもある。イチゴは廃棄率2%で捨てるのはヘタのみ。キウイは15%で歩留り悪し。 品種名を並べてみる。イチゴは「豊の香」「栃乙女」「章姫」「幸の香」「甘王」等でほのぼのメルヘン系。キウイは「ヘイワード」「ブルーノ」「アボット」「エルムウッド」「グリーンシル」等のちょっとホラー系。 そしてもう一つ、キウイがイチゴに勝てない現実がある。イチゴは「苺」。くさかんむりに母。これにはかなわない。イチゴにはキシリトールなんかも含まれていたりして、母の愛情を感じる。とすると、毛むくじゃらのキウイは木へんに父かな。 ちなみに、草かんむりに父は「艾」。もぐさ、である。 お灸に頼らなくてもいいように、ビタミンCとカリウムを摂取する所存である。
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