870.身近な報奨金(2018.5.21掲載)
直近の健康診断で、職場の同僚数名が相次いで「血液ドロドロ」とのジャッジを受けた。 その全員が納豆嫌いだったので、ミツカンの「におわなっとう」を勧めておいた。ご存知納豆の血液サラサラ成分は、コスト面を含めて最高の特効薬。さらに、苦手な納豆臭もほとんどない。 私自身、ミツカンのおかげで嫌いだった納豆を克服し、最近ではなくてはならない存在で毎日完食納豆大好きの日々となった。ちょっと変な顔のアイドルタレントに少しずつ引き込まれ、気がつけばその変なところが好きになっているというファン心理みたいに…。 納豆臭の原因物質は、今から25年ほど前に朝日食品という納豆メーカーによって「単鎖分岐鎖脂肪酸」だと解明された。ただ、この企業は単鎖分岐鎖脂肪酸を作らない納豆菌を所有していない。 これに目を付けたミツカンが1997年に朝日食品を買収。酢酸発酵で培ったノウハウで1999年ににおわない納豆菌を発見し、2000年に商品化。現在113億円の売上だという。 この「におわなっとう」、ミツカン社内報奨制度適用第1号の商品らしく、マーケティングと開発担当者に報奨当時の売上の0.1%である400万円が支払われた。私の納豆嫌い克服が報奨金の一部につながったと考えると、同じ開発者として何となくうれしい。 こういう観点で見渡すとほかにもあるぞ。 盆暮れの大掃除でお世話になる花王「クイックルワイパー」の開発チームは500万円の報奨金を手にし、甥っ子の誕生日プレゼントに贈った「ベイブレード」のヒットでタカラは総額1億円を全社員に還元した。 このような社会にとって有用な商品を作り、結果として報奨金をいただけるのであれば言うことなし。報奨金の支払いが、実は特許所有権訴訟対策という裏事情などどうでもいい。 こんな妄想とともに、韓国の焼酎「眞露(JINRO)」を飲み干した。 配合されている人工甘味料「アスパルテーム」の発明者が会社に対して訴訟を起こし、1億5千万円の報奨金が支払われたというネタとともに。
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