913.ショーケン(2019.4.1掲載)
45年追っかけてきた。 11歳。TV「傷だらけの天使」のオサムちゃんをまね、新聞紙をエプロンに牛乳をあおりつつトマトにかぶりつく。しかし、牛乳とトマトはあまり合わない。伝説のオープニング映像にはまった小学生は当時、少なかった。 13歳。TV「前略おふくろ様」のサブちゃんをまね、マフラーをサブちゃん巻きにし、「前略、おふくろ様…」で切り出して母親に小遣いをせがんでみた(効果なし)。サブちゃんに憧れて板前さんになった人、かなり多い。 15歳。「大阪で生まれた女」を激唱するお姿を、夜11時台の番組で偶然拝見。刈り上げた髪型が妙にかっこよく、校則で無理強いされていた刈り上げに対する抵抗感が無くなる。「刈り上げって、かっこいいんだ」。 19歳。映画「誘拐報道」で演じた犯人役の、レインコート+長靴+黒サングラスといういで立ちにしびれ、同じ姿で快晴の大学キャンパスを闊歩。恐れを知らない若き日の汚点。 21歳。記者会見でショートホープを一服する姿にハマり、自身のタバコをショートホープに変更。吸い方をまね、渋い顔を作る度になぜかまわりが引く。この頃いろいろあったみたいで、ワイドショーへの露出増大。うれしかった。 22歳。博多で初のライブ体験。ブティックから飛び出してきたようなお洒落な客層にビビる。 24歳。ファンクラブ会合の案内が来るも「香港集合」で断念。大阪ライブ参加で我慢。けど、行っときゃよかった。 40歳。16年ぶりのライブに感涙。腹が出たかわりに声が出なくなり、往時のパワーはなくなったが、その分、会場との一体感が増す。後ろの席には三浦カズ選手、前方には瀬戸内寂聴先生のお姿も。 46歳。 銀座でライブ。バンドではなく、全曲カラオケだった。台所事情、大変なのかな。 54歳。川崎クラブチッタでライブ。最後のライブになってしまいました。 芸能界にも追っかけている人は多い。とんねるずのお二人は、ファンクラブの会員番号が一ケタだし、桑田佳祐氏は「髪型をまねたことがある」と言っていた。 追っかけとは押しつけと思いこみ。思いこみ45年の履歴を押しつけてみました。 これにて千秋楽にござりまする。
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