921.具体的職業ビジョン(2019.5.27掲載)
ある国会議員が公約として掲げる教育改革の目標に、「読み、書き、そろばんの徹底」「青年の矜持を持つリーダーづくり」というのがあった。 すばらしい。ついでに「徴兵制の復活」があってもいいくらいだ。日本再生には若人の修練が必要なのだ。 もう一つ、具体的すぎて恐縮だが「進路指導教官による具体的職業ビジョンの提示」を教育改革策として提案したい。 ただ勉強しろと尻を叩くだけでなく、官僚になればこんなにおいしい、医者のメリットはこれだ、上場企業の福利厚生はすごい等の実態をニンジンとしてぶら下げ、頑張って勉強した先の成功イメージを具体的に提示すれば、もっと学業に入魂するのではないか。 勉学に励むということは、すなわち、選択肢が広がるということなんだ。私も提示してほしかった。 と、先日、高校の恩師に直訴したところ、「言って勉強するやつにはちゃんと提示している」とのカウンターをくらった。そりゃそうかもしれないな。とほほ。 選択肢といえば、こんなデータがある。リクルートが社会人を対象に転職先人気企業のアンケートを実施したところ、現職のジャンルにかかわらず、ほとんどの職種でトヨタ自動車がトップを占めたのである。 銀行マンも技術者もプログラマーもトヨタがいいらしい。ちなみに、食品企業は10位前後にビール会社がちらほら。 ある程度社会の辛酸を舐め、数多の選択肢を知る身にしてトヨタの一極集中。確かにすごい会社である。売上高30兆2256億円、営業利益2兆4675億円にして年間「カイゼン」件数60万件。年間コストダウン額1000億円。TQC活動の手法は、F1レースのピットイン時間短縮にも応用されている。 ところで、先日、知人が小学生の息子を連れて職業体験で有名な「キッザニア」に行ったらしいが、順番待ちの列が最も長かったのが「ユーチューバー」だったとか。 いろいろ選択肢を見た上でのユーチューバーなのか。 ゆとり教育世代の子供がゆとりある仕事を選ぶようになったということか。 具体的職業ビジョン提示という私的教育改革案、ちょっと考えなおさねばと思った次第である。
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