927.大人の修学旅行(2019.7.8掲載)
大人の修学旅行と聞くと、いい年をしたおっさんたちが温泉旅館の大部屋に泊まり、泥酔してマクラ投げに興じる絵が思い浮かぶ。 それはそれで楽しいが、もうちょっと粋なプランを企画しようということで、先日「大人の修学旅行/東京タワーで40年ぶりの記念撮影」を敢行した。 コンセプトは「超過密スケジュール」。 とにかく、昭和の修学旅行は観光地をてんこ盛りに詰め込む超人的過密スケジュールだったんだ。 例えば、「ホテル発→皇居→東京タワー→浅草寺→上野公園→河口湖→勝沼→ホテル着」てな感じでヘロヘロ。移動のバスで爆睡したことはガイドさんに申し訳なかったが、こんな鬼行程だから仕方ない。 今回参加したおっさんは同級生4人。「超過密だけど粋な空間」という無理難題を押し付けられ、朝一の東京タワー記念撮影からスタート。40年ぶりの感傷というより、ガイドさん含め、タワー内のスタッフがほとんど外国人という現実に驚いた。 観光地は東京タワーのみで、後はアミューズメントに徹した。 神田で蕎麦をすすった後、帝国劇場で「レ・ミゼラブル」観劇→両国国技館で「大相撲五月場所」観戦→鈴本演芸場でトリの古典落語「唐茄子屋政談」鑑賞。 食事は湯島、二次会は松濤で三次会は赤坂と、渋めエリアを巡ってホテル着が25時。 まあまあ過密でふらふらだが、ミュージカルと大相撲と落語の空間はそれぞれゆっくりと時間が流れ、異空間を体感できたのだから案外疲労感は薄い。 無事企画を終えた感想は、「予定通りに過密プランをこなした達成感は意外と気持ちいい」。 もしかして、ツアーコンダクターの自己実現ってこれだったのか。 ノークレームノーリターンで参加してもらった友人たちのおかげで、プチ職業体験ができた初夏の東京であった。
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