938.余興の廃棄率(2019.9.30掲載)
輸入してまで食べ残す飽食ニッポン。その典型ともいえる外食産業が、結婚披露宴である。 家庭での食事廃棄率3.7%、レストランは3.2%。これに対し結婚披露宴は、10.7%にもなる。 学生時代、結婚式場でバイトしていた私は、4年間で300組の披露宴を手伝い、手つかずで残される料理を片付け続けた。見向きもされない手つかずの定番は、炊き合わせ、茶碗蒸し、ちらし寿司などだった。 もうひとつ披露宴で見向きもされない定番があった。ご存じ昭和の下ネタセレモニー。新郎新婦を赤面させ、親族がうなだれる破廉恥ネタ。たいていは職場の同僚が警察官やアナウンサーに扮して書類を渡したりするのだが、今なら完全にセクハラだな。 下ネタセレモニー「運転免許証授与」。 新郎に、新婦を運転する際必要となる免許証が授与される。 「暖機運転をし、十分に潤滑油が行き渡ってから発進すること」「飲んだら乗るな、乗るなら飲むな」「人に貸してはならない」「毎月1回は定期点検のため休ませること」「ギアはロー、セカンド、サードと徐々にシフトアップすること。いきなりバックに入れてはならない」…おいおい。 下ネタセレモニー「局地天気予報」。 運転免許証よりエグイがちょっと笑える一発モノ。 「○○地方の予報です。今夜遅く、○○ホテルを震源とする直下型の地震が発生し、激しい縦揺れ横揺れの後、白い津波が押し寄せるでしょう」…くだらね〜。 下ネタじゃないけどまあまあ引かれる「新郎商品規格書」。 新郎を出荷する両親が製品規格書を読み上げるというマニアなネタ。 「名称:新郎、内容量:67kg、原材料配合:気合い60%、愛情40%、添加物:老化防止剤、賞味期限:飽きるまで、使用上の注意:まれにストレスの沈殿を生じることがありますので、よくふってご使用下さい、保存方法:開封後はネオン、アルコールを避け、冷暗所に保存下さい、販売者:私、製造者:家内」…だめだこりゃ。 昭和の披露宴、余興廃棄率は100%なのである。
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