950.2019年大団円(2019.12.23掲載)
今年一年の総括として、SMBCコンサルティング発表の2019年ヒット商品番付を見た。 東の横綱に鎮座するのは、やはり「平成から令和へ」。 昭和から平成に変わった時、昭和を総括する番組をいくつか見たが、どれも重かった。ノスタルジー以上に戦争と貧困は映像としてきつかった。 対して平成の振り返りは軽い。そもそも振り返るほど古い話じゃないし、薄っぺらい総括で早々にチャンネルを変えた。てことは、明治人にしてみれば昭和の総括も軽薄だったのかな。 西の横綱は「ラグビーワールドカップ日本代表」。 東の大関「ノーベル化学賞吉野彰氏」、西の大関「渋野日向子選手・八村塁選手」と共に日本人の地力の強さがアピールできた。 日本人の地力を一言集約すると、「コツコツ前進」ということではではないだろうか。逆境に耐え、鍛錬を重ね、少しずつ前進して成果を出す。まさにラガーマン、まさに研究者。 そう考えると、ラグビーがアジアナンバーワンで、ノーベル賞の輩出もダントツであることがつながってくる。 そして、食品で数少ない入幕となった西前頭3枚目の「和製ウイスキー」も然り。職人がコツコツ作り込むことで、「イチローズモルト」のような銘酒に仕上がるのである。 あ、西の小結「タピオカドリンク」はちょっと説明がつかないな。 ついでに、西前頭2枚目の「プログラミング教育」にも違和感がある。GAFAを生み出したようなIT寵児を育成したいのだろうが、小学生にプログラミングは不要。同様に英会話もダンスも不要。 小学生に教えるべきは、コツコツ前進する習慣と精神力ではないか。プログラミングも英会話もダンスも、そういう地力が身についてからで十分間に合う。 そんなぼやきはさておき、今年もコツコツ前進しながら文章が書けただろうかと自戒しつつ、2019年大団円とさせていただきます。
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