951.肥満の真因(2020.1.6掲載)
年末年始は予定通りの暴飲暴食で、体重3kg増。正月明け早々にダイエット修行の日々である。 いまさら言うまでもなく、摂取カロリーが消費カロリーを上回るから太るわけで、その逆をするのがダイエット。飲まず食わずのジョギングが1月第2週目の恒例行事である。 ところで、そもそもなぜ摂取カロリーが増えたり消費カロリーが減ったりするのか。年末年始の特殊要因は別として、日常生活で摂取カロリーが増える原因を探れば楽にダイエットできるのではないか。 平たく言えば、肥満の原因が食べすぎで、食べすぎの原因は何か、ということである。すなわちこれが「肥満の真因」。 例えば結核の例で示すと、結核菌が結核の直接の原因だが、結核が蔓延する真因は「不衛生や栄養状態が悪い」ということ。 この観点から研究を進めた米国ハーバード大学のフランク教授らによると、肥満の真因は睡眠不足だという(1日の睡眠時間が6時間以下の状態)。 まず、睡眠時間が短くなると、起きている時間が長くなるから単純に食べる回数が多くなる。そして、寝不足が続くと「グレリン」という食欲増進ホルモンが増加し、ついつい食べてしまう状態に陥る。 米国ウィスコンシン州で実施した1024人を対象にした実験で、5時間睡眠の人は8時間睡眠の人に比べ「グレリン」が約15%も多いという結果が出ている。 さらに、睡眠不足は消費カロリーの減少も招く。 寝不足で疲労感が増すと体を動かすのがおっくうになり、カロリーが消費されない。また、睡眠不足により体温が下がり、結果、基礎代謝も下がって消費カロリーが減少する。 温泉旅館の宴会で爆食したのにフルボリュームの朝食を完食できるのは、夜通し大富豪トランプをしたからなんだ。 ならば、真因の真因は大富豪か。 ダイエットに限らず、あらゆる事象で真因を追求し、課題解決につなげることを誓った2020年の初春である。
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