955.モテヤンキー(2020.2.3掲載)
先日、26歳になる知り合いの息子さん本人から、「彼女ができない」と相談を受けた。 「合コンとかで誠実に話しかけるのに、最終的にはオラオラ系のヤンキー男に女子を持っていかれるんです」 この相談にぴったりの模範解答をバラエティ番組で心理学者が語っていた。「人間は悲しいから泣くのではなく、泣くから悲しくなる。つまり、行動が先にあって、その後、感情につながる。だから、無理やりなヤンキーの命令に従っているうちに、好きという感情がわき上がってくるのです」 なるほど「荒くれヤンキーに淑女がついていく図」の謎が解けた。ついていくから好きになるんだ。 この心理学は食品にも当てはまる。好きなものを食べるのは当然として、新商品の場合は、とりあえず食べてみて好きになる。だから、マネキンさんが活躍する試食販売は、心理学的に正しい。 このような感情や行動を制御するのが大脳の前頭前野という部位だが、この前頭前野、30〜40代になると老化が始まり制御力が落ちてくる。だから、「30代になってから合コンすれば、自制心が落ちてるからオラオラ系に負けないアプローチができるよ」とアドバイスしてやった。 それと、歳を取ると涙もろくなるのも前頭前野の老化。涙もろいくらいならまだ許せるが、物忘れや記憶違い、果ては認知症につながる悲しい末路が待っている。 そこで、前頭前野の若返り3原則。 その一、毎日5分くらい読み書き計算を行う。 その二、会話、旅行、趣味などでコミュニケーションを図る。 その三、料理、書道、楽器など手指を使って何かする。 なるほど。本を読んだり、字を書いたり、計算したりすればいいんだ。手を動かしながら頭を使うのが効果的らしい。 しっかりと前頭前野を鍛えて若さを維持しないと、制御の効かない年齢を狙って試食させるマネキンさんの術中にはまってしまうぞ。 まあ、食品業界的にはそれもありか。
\\\\
|
column menu
|