971.織田信長(2020.5.25掲載)
高橋幸治、杉良太郎、高橋英樹、藤岡弘、役所広司、石橋凌、緒形直人、渡哲也、反町隆史、舘ひろし、吉川晃司、豊川悦司、江口洋介、吉田鋼太郎、市川海老蔵、染谷将太。 NHKの大河ドラマで織田信長を演じた名優たちである。 天才的ひらめきと狂気を演じ、かぶいたりキレたりしつつも相当なオーラと存在感が要求される信長役。プレッシャーは相当だったろうな。 ところで、オーナー企業のトップにお会いすると、信長に似たような雰囲気を持つ人が多いことに驚く。 新規事業をひらめいたり、自ら最前線の営業で仕事を取ってきたりしつつ、時に厳しくたまにやさしく部下をまとめる。 もちろん、白いものを黒ということなど日常茶飯事で、白いものを白と諫言した部下がさみしい思いをすることもまた日常。 そんなカリスマオーナーたち、派手好きに見えて実は意外と地味で倹約家である。信長だってそうだ。 コストダウンに関するこんなエピソードがある。 ある年、城下で大相撲興業を実施した時のこと。結びの一番が終わると同時に家路を急いだ見物人が将棋倒しになり、けが人が多数発生した。そこで翌年、大相撲興業を前にした幹部会の席上、信長は「けが人が出ないような対策を打て」と命じた。 しかし幹部たちの出す案は、道を広げてほしいとか警備員を増やしてほしいなどとコストのかかることばかり。とうとう信長は怒ってしまい「金のかかることばかり言うな」と一喝。 結局、信長のアイディアで結びの一番の後にもう一つ別の興業を設けて帰る人の分散化を図り、コストをかけない安全運行に成功した。まさに、このアイディアこの発想、現代でも十分通用する機転である。 信長が考えたという結びの一番の後の興業は、弓取り式として現代に継承されている。 この渋いコストダウンエピソード、大河ドラマで誰に演じてもらおうか。 妄想は膨らむばかりである。
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