975.科学技術の理解度(2020.6.22掲載)
今から20年ほど前、文部科学省が国民の科学技術理解度を調査したことがあった。 科学に関する11の質問に〇×で答えるもので、同じ調査をした欧米の平均正解率と日本を比べ、科学立国としての立ち位置を確認した。 結果、正解率1位はデンマークの64%、2位は英国で63%、3位は米国で61%。残念ながら、日本は51%で14か国中12位だった。 以前から懸念されていた「日本人の理科離れ」が露呈した数値である。 問題を紹介する。文末のカッコ内は正解と日本の正解率である。 放射能に汚染した牛乳は沸騰させれば安全(×/84%) 大陸は何万年もかけて移動し続けている(〇/83%) 現在の人類は原始的動物種から進化した(〇/78%) 地球の中心部は非常に高温である(〇/77%) 私たちが呼吸に使う酸素は植物が作った(〇/67%) すべての放射能は人工的に作られたものだ(×/56%) ごく初期の人類は恐竜と同時代に生きていた(×/40%) 電子の大きさは原子の大きさより小さい(〇/30%) レーザーは音波を集中することで得られる(×/28%) 男になるか女になるかを決めるのは父親の遺伝子(〇/25%) 抗生物質はバクテリア同様ウイルスも殺す(×/23%) 最も正解率が低かったのは抗生物質でウイルスが殺せるかどうかを問う最後の設問だが、コロナ禍の今なら全員正解ではないか。 さらに言えば、巣ごもりで腕を上げた食品科学の理解度なんかも、正解率は高いと思う。 納豆には血栓を溶かす効果がある、パッケージ裏面の原材料表示は配合量の多い順に並んでいる、レモンや梅干しはアルカリ性食品である、100g中のタンパク質含量が最も多い食品はかつお節である、1日の塩分摂取量は8g以下が望ましい等々。 正解は全部〇。 ついでに、コロナ禍は年内に終息するも〇。
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